しじみを食べるのを控えたい人とは?
しじみには健康効果がたくさん
しじみは栄養豊かで、たくさんの健康効果が期待できる食品です。しかし、しじみを食べることが健康に影響し、摂るのを控えたほうがいいという人も存在します。どのような人がどういう理由で問題なのか、この記事で検証していきましょう。
しじみを食べてはいけない人
肝臓疾患を患っている
「脂肪肝」や「C型肝炎」などの肝臓疾患を患っている人は、しじみの摂取を控えたほうがいいとされています。しじみには鉄分が多く含まれていて、それが症状の悪化につながると指摘されているのです。
肝臓は、血液の材料として適度な鉄分を蓄えています。健康な状態であれば体内で鉄を効率よく使い、鉄分が過剰になることはありません。しかし、脂肪肝やC型肝炎を患っていると体が鉄分をうまく使うことができず、肝臓に鉄分が過剰に溜まってしまう状態になります。
そこにしじみを食べてしまうと鉄分がさらに過剰になり、問題を起こしてしまうわけです。これはしじみに限ったことではなく、他の鉄分を含む食材でも起こり得ることです。
鉄分は体に酸素を運ぶために不可欠の成分ですが、鉄が増えると、活性酸素と結びついて有毒な存在になってしまいます。活性酸素は、大量に発生すると細胞を酸化させるなど有害な存在になるもの。これがさらに鉄と結びつくことで、「ハイドロキシルラジカル」という毒性の強い活性酸素に変わってしまうのです。
鉄の代謝をうまく行えない肝臓疾患の人は、鉄分過剰によって有害なハイドロキシルラジカルが大量に発生し、症状をさらに悪化させてしまうことになります。
高カルシウム血症
しじみにはカルシウムが含まれています。これは牛乳よりも多い含有量で、骨の健康や筋肉の維持に働きます。
しかし、カルシウムの血中濃度が高くなる高カルシウム血症などの疾患を持つ人は、血液中に過剰なカルシウムが存在し、さまざまな症状をもたらします。しじみを食べてはいけないわけではありませんが、できるだけ控えたほうがいいでしょう。
特に気をつけたいのはサプリメントの摂取です。しじみを原材料にしたサプリはいろいろ販売されていて、成分を効率よく摂れるように含有量が強化されています。
しじみで摂る分には微量な場合でも、サプリになると過剰摂取になる可能性が高いので、高カルシウム血症の人はさらに注意が必要になるでしょう。
まとめ
しじみの摂取を気をつけたい人について、解説しました。とくに肝臓に問題がある人は摂取を控えた方がいいでしょう。しじみに限らず、体にいい食材でも摂り過ぎると思わぬ弊害がある場合があります。なにか疾患がある場合には、食事についても医師の指導を仰ぐことが大切ですね。